2023年2月13,14日 参議院文教科学委員会 視察報告
2023年2月13日、14日に参議院文教科学委員会による視察に参加いたしました。
主な日程は以下の通りです。
■移動手段
参議院事務局(委員部)を通じて、安全に移動・行動するために新幹線乗車に向けて打ち合わせ・準備を行いました。
東京-宇都宮
宇都宮―仙台
仙台―東京
のルートについて、動線、利用するエレベーターの大きさ、新幹線の席など、さまざまな調整を行いました。
新幹線以外の交通手段として、栃木県内では車いすのまま利用できる福祉車両、宮城県内ではリフト付きバスに乗車しました。
■宿泊地
宿泊するホテルについては、参議院事務局(委員部)を通じ、舩後の部屋は介助者が夜勤で付き添うためツインにし、一つのベッドを取り外してエクストラベッドにしてほしいこと、食事はミキサーで流動食にしてほしいことを伝え、対応していただきました。
ホテルでの夕食時には、とてもうれしいことがありました。流動食に対応していただいたことはもちろんなのですが、写真のように美しく盛り付けしてくださったのです。
食事を持ってきてくださるときも、一つ一つ、丁寧に食事の内容を説明してくださいました。ホテルスタッフの方によると、これは料理長さんのアイデア。こちらからは「流動食」しかお願いしていなかったのですが、「せっかくなら目でも楽しんでほしい」と、舩後のために工夫してくださったとのことです。
舩後は感激し、夕食後、介助者の代筆でお礼の手紙を書きました。
このようはご配慮により、舩後だけでなく、重度障害のある人は旅行、食事を楽しめると感じます。お心配りをいただいた皆様にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。
■1日目
宇都宮駅に到着後、福祉車両に乗り、栃木県総合運動公園陸上競技場・とちぎスポーツ医科学センターへ。国体会場にもなった施設を視察しました。また、栃木県教育委員会から部活動の地域移行(教員の負担軽減のため、中学校の部活指導を地域の団体や指導者に外部委託すること)などについても説明を受けました。
意見交換の場で、舩後は競技場について「障害者の利用しやすい設備になっていますか」「車いす席の見やすさは確保されていますか」「同伴者の席や車いすの人が利用できるトイレは十分ですか」など、バリアフリー化について質問しました。
昼食後、宇都宮大学に移動。宇都宮大学は群馬大学と共同で教員養成を行う「共同教育学部」を設置しています。この取り組みや、不登校児童・生徒をサポートするためのカリキュラムについても説明を受けました。
意見交換の場で、舩後は「教職課程の単位を取得しても、教員採用試験を受けない学生は、どのような理由を挙げていますか」などと、学生の教職離れについて質問しました。
その後、高根沢町町民広場に移り、同町が20年前から取り組んでいる不登校支援についてレクを受け、意見交換しました。
■2日目
栃木を離れ、新幹線で仙台に向かいます。リフト付きバスでほかの委員の先生方と一緒に移動。建設中の次世代放射光施設(ナノテラス)の中に入り、最先端の研究施設について詳しく解説を受けました。その後、東北大学に移りましたが、雪が降り始め、一時は吹雪くほど。バスの乗降に時間がかかることや、新幹線ホームへの移動に時間を要することから、最後の視察先はキャンセルし、一足先に仙台駅へ移動しました。バス運行会社さんが柔軟に対応してくださり、安心して移動できました。
■終わりに
今国会には、視察したナノテラスに関連する法案が提出されています。今後の委員会において、視察で見聞きした内容を活かし、質疑を行う予定です。視察先とは直接関係ありませんが、宇都宮駅や仙台駅を初めて利用し、新幹線の乗車、エレベーター乗降、ホーム移動などで、さまざまな課題に実際に触れることができました。視察の結果を政策に活かしていきたいと考えております。
視察にあたって、参議院事務局(委員部)の方々は、初めての対応ばかりでご苦労あったと思いますが、ご尽力のおかげでスムーズに参加できました。また、福祉車両、バスの運行会社の皆様、ホテルの皆様にも心よりお礼申し上げます。