2024年9月 台湾に出張し、障害者、難病患者らと交流、意見交換
舩後靖彦議員は9月、3泊4日の日程で台湾・台北市を訪問しました。台湾の障害者団体などに招かれ、障害者や難病患者と、双方の障害者福祉制度の課題について意見交換。障害者が地域で暮らしていくための制度改善に向け、互いに協力し合っていくことを確認しました。
出張にあたっては、台北の障害者の自立生活に取り組む団体「台北市新活力自立生活協会」から全面的な協力を得ました。
滞在2日目、障害者団体や難病患者団体、医療関係者が集まって意見交換会が開催されました。舩後議員は発症から国会議員になるまでの経緯や、日本の障害者の現状や課題について説明。参加者からは質問も相次ぎ、「日本の強制入院について教えてほしい」「インクルーシブ教育・保育の現状は」などと問いかけられました。
翌3日目には台湾の国会にあたる立法院を見学し、議員らと意見を交わしました。院内を見学するとともに、議員や秘書らと対面。両国の障害福祉の現状や課題について意見を交わしました。
議場を見学すると、議員の席などがある議場内は段差のないバリアフリーで、舩後議員も楽々と移動できる環境でした。日本との違いを実感しました。
その後、会議室に移り、洪申翰委員、范雲委員、林月琴委員の3人の議員とともに集会に参加しました。舩後議員は「台湾と日本の障害者の現状、障害者が地域で自立して暮らすための介助サービス、地域福祉、医療施策についての経験と情報を交換し、お互いの課題解決のための協力をしたい」とあいさつしました。
洪委員からは「これまで日本の国会議員と会ったことはあるが、障害福祉について議論するのは初めて。舩後先生が言うように、障害者が幸せな社会は健常者も幸せになれる。今日の交流の結果を(台湾の)厚労省に出し、改善につなげたい」と語りました。
范委員は「舩後先生の話を聞き、刺激をもらった。台湾でも障害者の権利法案について修正を求め、取り組んでいきたい」。林委員も「舩後先生が主張されているように、重度訪問介護が(仕事など)経済活動などに使えないのはおかしい。台湾でも、平等な社会を進めるために取り組んでいきたい」と述べました。双方の課題解決を進めるため、舩後議員はこれからも交流を継続し、架け橋としての活動に取り組んでいくことを改めて決意しました。
予定の合間には、台北の地下鉄・MRTに乗車しました。ホームと車両の間に段差や隙間がほとんどなく、スロープや駅員の補助がなくても乗れるバリアフリーな環境に刺激を受けていました。
往復の飛行機では、添乗員や地上スタッフの尽力もあり、事故なく搭乗することができました。一方、重度障害者、医療的ケアの必要な人にとっては飛行機がいまだ利用しづらい状況であることも改めて認識しました。
改めて、今回の出張にご協力いただいた皆様に心からお礼申し上げます。出張で得た経験、知見を社会に還元し、日本、台湾ともに障害者が地域で暮らしやすい環境のため、取り組んでまいります。
訪問の様子は台湾の雑誌のウェブ記事でも紹介されています。
https://www.commonhealth.com.tw/article/90679