11月14日 厚生労働省にて厚生労働大臣宛「小児医療センター・病院におけるボランティア受け入れ再開に関する要望書」を提出

11月14日、厚生労働省にて、厚生労働大臣宛「小児医療センター・病院におけるボランティア受け入れ再開に関する要望書」(別紙)を提出いたしました。

この要望は、福祉系の大学教員の方から、家族と離れ長期療養している子どもたちへの遊びのボランティアが、コロナ禍で入れなくなった。コロナが感染症法の5類に移行して1年以上たつが、時間・人数の制限があったり、全く入れていない病院もある。外の風が全く入らず子どもたちの療養環境は悲惨な状況。ボランティア活動が再開できるよう働きかけていただけないか、という要請を受けてのものです。

調べてみますと、ボランティア活動を再開した医療機関もありますが、全面的に停止、遊びや本の読み聞かせ、学習支援など、対面・接触型の活動は停止している医療機関もありました。

こうして長期間ボランティア活動が中止された状態では、辛い治療に耐えている子どもたちにとって、楽しみや刺激がなく、子どもらしい成長にとって良い環境とは言えません。

治療の影響で免疫機能が低下しているお子さんも多く、感染症対策のためにボランティア活動を制限したい医療機関側の事情も理解できますが、感染症対策をしっかりとって積極的に受け入れている医療機関もあります。厚生労働省に、それらを参考にしてボランティア受け入れ再開への働きかけをお願いすることにしました。

当日、ご対応いただいた伊原和人事務次官は、小児の療養環境にとってボランティア活動は大変重要と認識している。まずはボランティアを受け入れている医療機関がどのような感染症対策、配慮をしているのか、受け入れていない医療機関の事情、理由について実情を把握し、その上で厚生労働省として、ボランティア受け入れに向けてなにができるか検討したい、とお答えいただきました。

入院中の子どもたちを感染症から守ると共に、療養生活を普通の子どもの生活に少しでも近づけるために、ボランティア活動が外部から風を入れていく、そのバランスをどうしたらとっていけるのか、厚生労働省の検討に期待したいと思います。

2024年11月14日

厚生労働大臣

福岡資麿 様

れいわ新選組

参議院議員 舩後靖彦

小児医療センター・病院におけるボランティア受け入れ再開に関する要望書

平素から大変お世話になっております。

新型コロナウィルス感染症が感染症法の5類に移行して1年以上がたち、日常生活はほぼコロナ禍以前に戻ってきました。しかし、病院の面会、ボランティア受け入れに関しては、今も時間・人数の制限があったり、原則禁止のところも少なくありません。

特に家族と離れて入院している子どもたちにとって、ボランティアによる遊びや本の読み聞かせ、音楽・絵画創作活動などは、病院という管理された生活の中でも明るく楽しい時間を過ごし、子どもが子どもらしく成長するために必要欠くべからざる支援と考えます。

こうしたボランティアの方々がコロナ禍で病院に入れなくなりました。新型コロナウイルスが猛威を振るい、医療資源が逼迫した時期であれば、入院患者と医療スタッフの命と安全を守るため、ボランティア活動の中止もやむをえなかったとは存じます。

しかし、新型コロナが5 類に移行し感染状況が落ち着いてきても、未だに少なからぬ小児医療センター・病院で接触型のボランティア活動が中止されています。コロナ禍で全く入れない状況が続き、ボランティアグループが解散したところもあると聞きます。こうして長期間ボランティア活動が中止された状態では、外の風が全く入らず、子どもたちにとっては治療と単調な生活が繰り返されるだけの心身共に刺激がない悲惨な状況と言えます。

一方、ボランティア活動を再開し、感染症のワクチン接種歴、抗体検査の確認などの感染対策をしっかりとって、遊びや本の読み聞かせ、学習支援など子どもたちと接触するボランティア活動を積極的に取り入れて、子どもたちの入院生活の質の向上を図っているセンター、病院もあります。

厚生労働省は、昨年10月に「患者及び面会者の交流の機会を可能な範囲で確保するよう」検討の要請を医療機関に求めています。治療の影響で免疫機能が低下しているお子さんも多く、感染症対策のためにボランティア活動を制限したい医療機関側の事情も理解できますが、再開して積極的に受け入れている医療機関を参考としていただきたく、厚生労働大臣に、以下、要望いたします。

1,現在ボランティア活動を停止している医療センター、病院においても、感染症の抗体検査等の感染症対策をとった上で、受け入れを再開するよう働きかけをお願いいたします。

2,ボランティアを受け入れるにあたって、多くの医療機関では感染症の抗体検査、胸部レントゲン撮影を求めています。当該医療機関で無料でやっていただける場合もありますが、個人負担が生じる場合の補助をお願いいたします。

以上