2019年11月26日 文教科学委員会質疑(教員の働き方改革/定員内不合格)

○舩後靖彦君

れいわ新選組の舩後靖彦でございます。

公立義務教育諸学校の教職員の給与等に関する特別措置法の一部改正法案につき質問いたします。

これから秘書が代読し、最後にまとめて質問と意見を述べさせていただきます。御理解のほどよろしくお願い申し上げます。

代読いたします。

萩生田大臣、大臣は、教員の長時間労働、多忙化の実態を把握していらっしゃいますでしょうか。本法案が提出されてから、私の事務所には、教員の方々から変形労働時間制の導入に反対するファクスが何十枚も届いています。

夏季休業中も、研修、会議、部活動指導で休めません。夏休み中にまとめて休むというのは、現場の実態に全く合っていません。人間の体は、寝だめができないように休みだめもできません。夏休み期間中に、ふだんの業務の中ではできない研究授業の準備、指導案作り、あるいは学校行事の準備に充てている。長時間労働をなくすには仕事量を減らすしかありません。

教員生活二十年、都内の小学校に勤める先生は、この十年間で教員の多忙化が深刻化したと証言します。理科の授業でプラネタリウムなどへ校外学習する場合、十年前は週案を校長に提出し、校外学習の行き先、日時、経路などを報告するだけで済みました。現在は、実地踏査の報告書を校長に提出、二週間前に行き先や人数、交通費などの費用など詳細な項目を埋めて教育委員会に届け出、終了後に報告を提出と、膨大な書類仕事に追われています。

ほかにもあります。研究授業の増加です。十年前は全校で年に一度だったのに、今では毎月です。しかも、研究授業のための指導案はA4判十ページにも及び、学年主任、主幹教諭、校長のチェック、修正、更に研究授業の講師によるチェックと、何度も修正を重ねます。一回の研究授業のために二か月ほど必要で、夏休みや連休を費やしているのが実情です。この先生は、教員の本来業務に掛ける手間暇が十年前の数倍となり、多忙化に歯止めが掛からないとため息混じりに語ってくれました。

そこで、本法案です。文部科学省は、本法案により、教員の残業時間、残業の上限を月四十五時間、年間三百六十時間以内とするガイドラインを指針に格上げして、労使協定によらず、自治体が条例によって変形労働時間制導入の判断をするとしています。しかし、それで教員の長時間労働、多忙は解消されるでしょうか。

さきに紹介した教員の声にありますように、実際には小中の教員とも夏休みにも休みを取れていないのが実態です。子供同士のトラブルや家庭の事情による子供の心身の状況の変化への対応など、予測できない突発的な業務、あるいは家庭との長期的関わりを必要とする業務も生じます。これは、通常の授業や授業準備時間外に行わざるを得ません。

教員の仕事は物を製造する工場とは違います。文部科学省は、繁忙期の四、六、十、十一月に勤務時間の上限を週三時間増やす代わりに、夏休みなどの長期休業期間に休日のまとめ取りをして休日を確保するという形で変形労働時間制を適用できるとしておりますが、それがいかに現実離れしているかは明白だと考えます。実際、一年単位の変形労働時間制を導入している国立大学の附属学校の関係者は、導入前と比べ勤務実態に余り変化がなく、業務の削減、軽減につながっていないと訴えています。

変形労働時間制の導入は、むしろ悪影響すらあるのではないかとも懸念します。業務の量が変わらなければ、繁忙期と判断される夏休み以外の学期中の労働時間はより長くなるおそれがあります。当然、閑散期とされる夏休みに今まで以上に休めるはずもありません。結果、長時間労働の実態は隠蔽され、教員の心身の健康破壊がますます広がりかねません。

時間管理にも問題があります。指針の上限を上回ったかどうかの客観的な時間管理をどう担保するのか。上限を超えて勤務した場合、自治体が改善策を打てるのか。違反の罰則もありません。ガイドラインが指針になったところで、自治体任せで本当に改善するのでしょうか。

次に、本法案が出された背景にある教員の多忙化、長時間労働に対する学校の働き方改革の推進について質問いたします。

文部科学省が二〇一六年度に実施した教員の勤務実態調査によれば、教員一日当たりの平均学内勤務時間は、小学校は十一時間十五分、中学校で十一時間三十二分、所定労働時間の七時間四十五分を大幅に上回っています。小学校教諭の約三割、中学校教諭の約六割がいわゆる過労死ラインを超える勤務時間となっております。私のおいも小学校の教員です。学校の長時間労働の問題は、とても他人事とは思えません。

今回、働き方改革の実現の施策として提案されている教員定数の改善やスクールサポートスタッフなどの専門スタッフの活用などは、一定有効だとは存じます。

しかし、ここにも問題点があります。さきに御紹介した都内の先生は、安易に教員の仕事を委託することを危惧しています。委託業務で一番多いのはプリントなどのコピーで、二番目が日常のテストの丸付けだということです。このうち丸付けですが、単に正解か否かをチェックするのが仕事ではありません。子供たちがどこでつまずいているのかを知り、文字の様子などから何か問題を抱えているのではないかという気付きの機会であるのだということです。その機会を逸すると、教員の本来業務の放棄につながりかねないとも指摘されています。

そもそも、教員の多忙化、長時間労働の第一の原因が、学習指導要領で決められた学ぶべき内容の増加です。本来業務に必要な時間が十年前の調査より軒並み増加しており、これらの業務は部活動指導のように校外の人材に任せるということはできません。二〇一八年度版過労死等防止白書では、教員自身も、所定時間を超えて残業する理由の第一に、自身が行わなければならない業務が多いためを挙げています。つまり、現在提案の内容では、教員の長時間労働の原因の本丸は解消されないことは明らかです。

教員の多忙化、長時間労働の第二の原因は、授業計画書や各種報告書作成などの事務作業の時間の増加です。このことは、学校の組織が校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、主任、教諭というピラミッド構造になり、教員への管理強化が厳しくなった結果です。教員集団の自主的な営みや協働よりも、管理職からの指示、報告という縦の関係が書類仕事を増やしているとも言えます。

重要なのは、このことにより、本来教員が最も大切にしなければならない授業の準備や、子供たちとコミュニケーションを取ったり相談に乗ったり、子供や家庭の様子を確認する時間を奪うことになりかねないということです。教員が書類仕事や報告に追われて、多忙のため子供と向き合う時間がないというのは本末転倒と言わざるを得ません。

多忙化、長時間労働、管理強化という働きにくい学校現場の実態は、現場の教員のやる気をそいでいます。教員同士のいじめに発展したり、過労によるうつ状態で休職、退職に追い込まれたり、最悪の場合、過労死すら引き起こしています。

現在、教員志望の学生が激減しています。十月七日付け朝日新聞によりますと、今年度の小学校の教員採用試験の倍率は二〇〇〇年度の十二・五倍から約二・八倍に、中学校も十七・九倍から約五・五倍と大きく落ち込みました。新潟県や佐賀県など一倍台の県もあり、深刻な状況です。教員の質を確保するどころか、最低限の人員すら確保できない危機的な状況です。

こうした現状を踏まえますと、今回、文部科学省が提案された働き方改革の推進、一年単位の変形労働時間制の導入は、解決策になるとは到底思えません。

さきの朝日新聞の記事では、教材研究もいじめ指導も保護者対策もしなければならないのに残業代ゼロ、民間では許されないことがまかり通るのはおかしいという教員志望の学生の声が紹介されています。

長時間労働の問題を解決し、教職の仕事のやりがいを高め、それに見合った労働条件に高めなければ、教員のなり手は枯渇し、ひいては公教育の質が低下しかねません。

以上述べてきましたとおり、教員の多忙化、長時間労働を解消するために真に必要な改革は、子供の数の減少に合わせて学級規模を小さくし、正規の教員を増やし、給与面での待遇改善を図ることと考えます。

改めて大臣にお聞きします。

教員の業務はあらかじめ繁忙期、閑散期と分けることは不可能です。なぜ変形労働時間制を導入するのでしょうか。指針の上限を上回ったかどうかの客観的な時間管理をどう担保するのか、上限を超えて勤務した場合の改善策や国として関与する仕組みをどのようにつくられるのでしょうか。本法案は廃案とし、教員の多忙化、長時間労働を解消し、人材確保するため、学級規模の縮小、正規教員の増、残業代を支払うなどの教員の待遇改善は必要ではないでしょうか。

○国務大臣(萩生田光一君)

舩後ふなご先生の質問、多岐にわたっておりまして、関連するところをお答えしたいと思います。

まず、労働基準法に規定されている一年単位の変形労働時間制は、業務の繁閑に応じ労働時間を配分する制度であり、一年単位で考えたときに、全体として休日の増加などが期待される場合に有効な制度であって、これを単に導入すること自体が日々の教師の業務や勤務時間を縮減するものとは考えていません。

他方、教師の業務については、他の地方公務員と異なり学校には法令に基づき児童生徒の長期休業期間があるため、年間を通じた業務の繁閑が見込まれ、実態としても学期中と長期休業中とでは勤務する時間について違いがあることが明らかになっております。

そのため、まず教師の業務の縮減を徹底的に図った上で、比較的業務が穏やかになる長期休業期間を活用し、勤務時間を柔軟に設定することによって休日を確実に確保することは、教育の質の向上の観点からも重要な一つの選択肢だと思っております。現在でも、実際に休日の確保のために週休日の振替や年次有給休暇の取得によって長期間の学校閉庁日を実施している自治体の例もあります。

しかし、現行制度上、週休日の振替は一般的には一日単位又は半日単位で行われ、一時間単位での割り振りはできません。また、年次有給休暇は特に初任者や臨時的任用の教師では日数も限られており、取得に当たっては教師の側から意思表示をしなければなりません。このため、一時間単位で勤務時間を積み上げ、休日のまとめ取りを行い得る選択肢を増やすため、地方公務員のうち教師については条例等に基づき一年単位の変形労働時間制を活用できるよう、法制度上措置すべきと考えております。

なお、既に一年単位の変形労働時間制の実施が可能な御紹介のあった国立大学の附属学校では、附属学校を設置している約九割の国立大学法人において本制度が実際に導入されているところであり、既に導入している複数の国立大学附属学校を担当者が訪問し状況をヒアリングしたところ、職員の勤務時間管理への意識が向上した、夏休み期間はしっかり休めるなど、めり張りを付けた働き方が可能になったといった声もあるものと認識をしております。

また、人材確保の点でございますけれども、業務縮減に向けた取組として、予算、制度、学校現場での改善の総力戦を徹底して行い、その組合せで成果を出していくとともに、政令や指針によって適切な運用を制度として担保した上で、夏休みの休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間制の活用に同時並行で取り組んでまいりたいというふうに思っております。

なお、学級の編制の標準の在り方につきましては、平成二十三年の義務標準法改正の附則において、小学校の第二学年から六学年まで及び中学校に係る学級編制の標準を順次改定することとその他の措置を講じることについて検討を行い、その結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講じるものとするとされていることも踏まえ、今後とも、国として教育政策に関する実証研究等の知見を生かした必要な検討を行ってまいりたいというふうに思います。

さらに、このような取組に加え、本年四月から中央教育審議会において、小学校高学年における教科担任制度導入など新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われており、中教審での議論も踏まえ、引き続き、持続可能な学校の指導、事務体制の効果的な強化充実に取り組んでまいります。

なお、これらの検討については、今年度中に方向性を、来年度には答申をいただいた上で、令和四年度以降に必要な制度改正が実施できるよう、文部科学省として検討を進めてまいります。

教員の待遇改善については、まず、教師でなければできないことに教師が集中できるよう、働き方改革の強力な推進により業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後の教師の勤務実態状況調査を実施し、その結果などを踏まえながら、教師に関する勤務環境について、給特法などの法制的な枠組みを含め検討を行ってまいります。

○舩後靖彦君

代読します。

大臣、ここで忘れていただきたくないことは、学校組織が校長、副校長、以下と多層化していることです。これだけ多いと自由闊達な意見交換は行われていないことが想像できます。校長の権限が絶大で、一般教員皆さんのストレスも相当なものと聞いています。

ALS発症前、私が商社で働いていたとき、販売応援に行ったある支店のフェア会場で担当商品を保険の対象にならない形で持ち去られ、全額を自分で支払わなければならないという立場に追い込まれました。当時の金額で一千三百万円以上、サラリーマンでは払い切れるものではありません。俺は終わったと思いで、高層階にあった宿泊部屋に行き着きました。もしその部屋が窓が開く構造だったら、今私はここにいないかもしれません。

人は誰しも承認欲求があります。人に認められないと感じたら、自殺したくもなります。現在の学校は、長時間労働が当たり前の風土の中で、教員は管理職の顔色をうかがい、自由に物が言えずにいます。校長に人事評価権を握られ、最低の評価を受け、それが東京都のように給料に直結する場合、承認されていないと感じた教員はやりがいを持って働き続けられるでしょうか。一年単位の変形労働時間制導入では、こうした学校の風土を変えることはおろか、教員の長時間労働、多忙の解決になりません。

教員が自分の仕事にやりがいと誇りを持てるような改善策を再度お願いし、本法案に対する質問を終わらせていただきます。

続きまして、本法案と直接関係はございませんが、急を要する案件として、障害のある生徒の高校受験における合理的配慮と定員内不合格に関する質問をさせていただきます。

これは、障害だけの問題ではなく、子供たちの学ぶ場をいかに社会が保障するのかという根幹に関わる問題だと考えるからです。きっかけは、最近、沖縄に住んでいる重い知的障害のある男子生徒の御両親からいただいたお手紙です。

抜粋します。小中学校は当たり前に地域の学校で共に学び、同級生が高校進学を目指す中、当たり前に普通高校受験に挑戦しました。代読など障害に対する受験上の配慮は受けましたが、障害のある彼が点数を取ることは困難でした。一年目は一名の定員オーバーで不合格、二年目は二クラス分の席が空いているにもかかわらず不合格とされました。沖縄県だけで毎年千三百から千五百の定員が空いているのに、百人以上の子供たちが教育の場から排除されています。

点数が取れない君が悪いと自己責任を問う社会の中で、中卒という形で高校進学をした大半の同世代から切り離され、大したサポートもなく社会に放り出され、果たしてこうした形で人生設計を立て自立できる子供はどれだけいるのでしょうか。こうした子供たちこそ教育が必要なのではないでしょうか。

手紙を拝見し、胸が痛みました。私は参議院議員という立場を得て、障害の有無を問わず、誰もが幸せに自分らしく生きられる社会を目指し、議員活動を進めていくことを誓いました。大臣所信に対する最初の質問でインクルーシブ教育について御質問いたしましたが、義務教育卒業後の問題についても取り組まなければならないと改めて思い、質問いたします。

障害のある生徒に対する高校受験における合理的配慮は、一九八七年の重度脳性麻痺の生徒二名の都立高校受験のときに始まったと伺っております。しかしながら、受験時における合理的配慮をしてもなお、重い知的障害のあるお子さんや意思表示を読み取ることが難しいお子さんは、学力検査で点数を取ったり面接でのコミュニケーションが難しかったりする状況にあります。

現在、特別支援学校高等部の本科、別科及び高等専門学校を含む高等学校等への進学率は九八・八%に上っています。そして、公立高校に通う大部分の世帯のお子さんが授業料無償となっています。ほぼ希望者全入と言っていい状況です。そこから排除されているのが、先述のような重度知的障害のあるお子さんなのです。

ただ、これは知的障害のある子だけの問題ではありません。人工呼吸器を付け医療的ケアの必要な子、貧困や虐待などにより学ぶ環境が保障されなかった子、こうした生徒も入試による点数不足という線引きで入学を拒否されるのです。中には、一次募集、二次募集、三次募集と落とされ続け、何年も浪人しているという実態があります。資料一を御覧ください。

学校教育法施行規則に基づき、高校への入学者選抜方法、合格者の決定基準は校長が決めます。沖縄県教育委員会は、定員内であっても不合格を出す根拠として、平成五年の文科省の通知にある、その教育を受けるに足る能力、適性等を判定して行うものに基づいていると言います。しかし、文科省は、平成九年の通知の中で、障害の種類や程度に応じて適切な評価が可能となるよう、学力検査の実施に際して一層の配慮を行うとともに、選抜方法の多様化や評価尺度の多元化を図ることと説明しています。

確かに、高校進学率が七割、八割の時代であれば、適格者主義で選抜することに合理的意味があったかもしれません。しかしながら、約九九%の生徒が高校に進学し、かつ公立高校の授業料が無償化されている現在、高校はほぼ義務化、希望者全入の時代、状況です。

高校無償化の制度をつくった際、文部科学省初等中等教育局審議官であり、見直しされた際は初中局の局長であった前川喜平前文部科学省次官は以下のようにお話しされています。高校無償化というのは、十五歳から十八歳までの全ての若者に学習機会を保障しますよという学習権の保障の思想なんですね。無償で学ぶ権利がありますというからには、入学を希望する全ての若者が学校に行けるようにならないとおかしい。

つまり、希望者全入が実現しなければならないわけです。公立高校の募集定員というのは、設置者が都道府県民に向けて何名受け入れるという公約と捉えるならば、せめて定員内は全員合格とするのが公立高校の責務と考えます。現に、東京都、神奈川県、大阪府では教育委員会から定員内不合格を出さないようにという指導があり、定員内不合格を出していません。資料二を御覧ください。

繰り返しますが、この問題は障害のある生徒だけの問題ではありません。貧困や社会的養護の環境にある子供たちも、低学力や内申評価が低いといった理由で定員内でありながら不合格とされ、社会に行く道を閉ざされているのです。小中学校で同世代と一緒に学び、多様な子供たちの中で育ち合ったからこそ、同じ障害の子だけが行く特別支援学校高等部ではなく、高校にみんなと一緒に行きたい、そんな当たり前な願いに対し、枠が余っているにもかかわらず、何年にもわたり不合格とされ、同世代とのつながりを絶たれてしまう。ほぼ全入の高校から希望する生徒を排除することは、将来にわたって地域で暮らしていくインクルーシブな社会づくりに反していると思います。

最低限、学力という線引きによって排除されているこうした方々の定員内不合格を出させぬよう、学校設置者及び学校長への働きかけをするとともに、各高校が多様な生徒を受け入れることが可能になるよう、教員の定員配置の条件整備、カリキュラム、授業方法、評価方法等における合理的配慮が必要と存じます。大臣のお考えはいかがでしょうか。

○国務大臣(萩生田光一君)

高等学校入学者選抜の方法等は都道府県教育委員会等の実施者が決定し、各高等学校長が、その学校及び学科などの特色に配慮しつつ、入学者選抜により判定し、入学を許可することとされています。

文部科学省においては、障害のある生徒に対する入学試験の実施に際し、別室実施や出題方法の工夫など、可能な限り配慮を行うよう通知しており、各高等学校においても適切に対応いただくよう促しているところです。

文科省においては、引き続き、障害のある生徒に対する入学者選抜が適切に実施されるよう、各都道府県に対し、各種会議等を通じて促してまいりたいと思います。

あわせて、定員のお話がありました。

公立高等学校の入学者選抜においては、志願者数が定員に満たない場合の対応等につきましては都道府県教育委員会における方針を調査しており、最新の調査の結果によれば、三十二都道府県が定員内でも不合格にする可能性がある、十五都道府県が定員内であれば原則不合格は出さないこととしているとなっております。ちょっと対応が県によって違うということです。

実際の高等学校入学者選抜において志願者数が定員に満たない場合で不合格となった者の人数などは把握しておりませんが、高等学校入学者選抜の方法等は都道府県教育委員会等の実施者が決定し、これに基づき各高等学校長が合否を判定しているものであり、委員御指摘の合否の状況の調査については、入学者選抜の円滑な実施等の観点から、実施者である都道府県教育委員会の意向も十分に勘案した上で検討する必要があると考えております。

以上です。

○委員長(吉川ゆうみ君)

舩後靖彦さん、ただいま時間が参っておりますので、一言おまとめいただけたらと思います。

○舩後靖彦君

代読いたします。

ありがとうございました。