新型コロナウイルス感染拡大に伴う発達障害児・者への支援体制充実に関する要望
新型コロナウイルスの感染拡大により、亡くなられた方々に心からお悔やみ申し上げます。また、療養中の方々に関しては一日も早いご快癒をお祈り申し上げます。そして、医療・看護職、介護職をはじめ、生活を守って下さっている皆様に心より感謝申し上げます。
さて、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、発達障害者の方やご家族の方々から、不安の声が寄せられています。このため、厚生労働大臣宛てに23日付で要望書を提出いたしました。
2020年4月23日
厚生労働大臣
加藤勝信 殿
参議院議員 舩後靖彦
新型コロナウイルス感染拡大に伴う発達障害児・者への支援体制充実に関する要望
平素より障害者の福祉向上と社会参加の促進にご尽力いただきありがとうございます。また新型コロナウイルス対策へのご努力に敬意を表します。
さて、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、発達障害のある方やご家族から不安の声が寄せられています。発達障害児・者は、その特性から急激な状況の変化でストレスが増大したり、生活リズムの崩れによって体調不良になったりする可能性があります。そうした際、行政機関等での相談支援や福祉サービスが欠かせませんが、感染拡大に伴う「非常事態宣言」などにより、サービス支給が止まる「サービスの崖」が起こるのではないかという懸念も高まっています。また、ピアサポートの拠点となり、自殺を回避や復調にもつながっている「フリースペース」などの交流の場が存続の危機を迎えているとの声も届いております。
貴省におかれましては、4月7日付事務連絡「緊急事態宣言後の障害福祉サービス等事業所の対応について」において、特に支援が必要な利用者に対して必要な支援が提供されるよう、休業している事業所からの障害福祉サービス等の適切な代替サービスを確保するよう地方公共団体に求められておられるなど種々の対応を講じておられると存じておりますが、発達障害のある当事者や家族の置かれる状況について改めてご留意頂き、以下の点についてご要望いたします。
記
1.発達障害児・者や家族がこれまで受けていた福祉サービスや相談支援を継続できるよう、必要な措置を講じること
2.発達障害児・者や家族に対する学習支援や療育支援、カウンセリング等について、感染拡大によって対面などでの相談が困難な場合でも、オンラインによる支援体制を講じること。またそれに必要な予算措置等を講じること
3.発達障害児・者を対象にしたフリースペース等の交流拠点に対し、家賃補助など予算措置を講じること
以上